最近話題続きの相撲ですが、2018年4月4日に京都の舞鶴市で行われた大相撲の春巡業で大ハプニングです。

土俵の上は女性禁止

という伝統的なルールについて、これまで何度も議論されてきましたが、この問題が再燃する事態となっています。


そもそも土俵の上は女性禁止になった理由とはどういった流れなのでしょうか?

今回の市長救命で起こったハプニングで今の相撲協会に足りない物が見えてきましたよ。



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土俵上で舞鶴市長が倒れたハプニングのいきさつ

舞鶴市長が挨拶の為、土俵に上がりますが、突然倒れます。

とっさに女性が上がり心臓マッサージを行います。


ところが土俵は女性禁止の場所。

心臓マッサージの最中に

「女性は土俵の上から降りて下さい」

というアナウンスが流れます。

この土俵に上がった女性は医療関係者の方でしょうか。

まわりの男性よりもはるかにテキパキと動き、心臓マッサージを行っています。

この処置のおかげか、市長は命に別状はなく、会話ができる状態ということで一安心です。


しかし一歩間違えれば命にかかわるような状態にあるにもかかわらず、「女性禁止」のルールに従ったアナウンスを流した相撲協会に対し、非難の声があがっています。

土俵上女性禁止がこれまで起こした波紋

これまでも“土俵上は女性禁止”というルールについて波紋が起こっています。


出典 https://seiji.yahoo.co.jp/giin/002198/

一番記憶に新しいのは、2000年大阪府の太田房江知事が知事杯を手渡しする為に土俵に上がりたいという意向を相撲協会に伝えるものの、土俵上女性禁止の伝統によりその願いはかなわなかったという出来事です。


他にも、1978年の「わんぱく相撲東京場所」で、10歳の少女が勝ち進んだにもかかわらず蔵前国技館の土俵に上がれず決勝大会出場を諦めたり、1990年には内閣官房長官になった森山眞弓氏が、土俵に上がって内閣総理大臣杯を手渡す意向を示したものの、これも太田知事同様拒否されました。

土俵上女性禁止の理由

そもそも、土俵上はなぜ女性禁止になっているのでしょうか?

単に相撲は男性社会だから女は入るなといった女性差別的な思想ではありません。


相撲というのはもともと農村で豊作を祝う儀式。

豊作の神様は女性と考えられ、その女性の神様を楽しませるために男たちが競うあう出し物が相撲なのです。

土俵上に女性が上がると、その豊作の女神様が焼きもちをやくという理由で女性禁止となったのでした。





女性が神様だという考えは女性差別とは意味合いが違いますよね。

これを知ったうえで、今回の土俵上で起こったハプニングについて考えてみましょう。


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人命と伝統どっちを優先するのか?

土俵は神様に捧げる相撲を取る神聖な場で、単なるスポーツではないという事がわかりました。

女神様を思っての女性禁止というルールだと思えば、女性が杯を渡す為や相撲を取るために上がる事ができなかった事も致し方ないと理解しました。



でもでも…

何より優先されるものって人命ですよね。



女性禁止だからと男性だけに任せていたら、今回素早い心臓マッサージを市長は受けていたでしょうか?

そうなると命を落とすという最悪の事態も考えられます。



女神様も人命救助の為なら嫉妬せずに目つむってくれるんじゃないでしょうか?


今回の件は、

・すぐ駆け寄った男性達が頼りなかった

・アナウンスする人が突然の事態に対応できなかった

ということが原因ですよね。


ちなみに、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「人命にかかわる状況には不適切な対応でした。深くおわび申し上げます」と協会を通じて謝罪のコメントを出していますが、瞬時に各スタッフが対応できなかったのは残念ですよね。


おそらく相撲界全体に、人命の尊さとかそういった道徳的な考えに対する教育が必要なのではと感じます。

この道徳的な教育がすすめば、これまで問題に上がっていた暴力問題なども改善されるのでは!?

相撲協会の意識改革が進むことを願います。

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