BSプレミアムでスタートしたドラマ「ソースさんの恋」

これは原作本「君とソースと僕の恋」がベースとなったドラマですが、ストーリーや登場人物が原作と同じ所、違う所があります。

ソースさんの恋の原作ネタバレと、そのネタバレを踏まえて原作とドラマの違いをお伝えします。さらには原作ネタバレからドラマの結末も予想していきます。

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君とソースと僕の恋 (スターツ出版文庫) [ 本田晴巳 ]

ソースさんの恋 原作本ネタバレ

正直とミカの出会い

美大生の主人公・宇野正直は大学近くのコンビニでバイトをしていると、夜8時頃きまってソースだけを買いに来る謎の女性がいました。


正直はその謎の美女を「ソースさん」とあだ名をつけ、その後も決まってコンビニに訪れるソースさんに恋心をいだくようになります。


出典 http://www.nhk.or.jp/dsp/saucesan/html_saucesan_midokoro.html

恋心を抱き始めてから半年後、バイト帰りの深夜に女性が男性に襲われ悲鳴を上げている声が聞こえ、助けにいくと何とその女性はソースさんでした。その時正直はケガをして服も破れてしまいます。その手当の為、ソースさんの部屋へと招かれました。


そこで正直は自分の気持ちをソースさんにぶつけると、まずは友達からのお付き合いということに。ソースさんはミカという名前でした。


次の日もミカさんは夜8時にソースを買いにコンビニへやってきましたが、正直を見ても他人のような素振り。それをミカさんに聞くと、「私またやっちゃったんだ…。」という言葉。


どうやらミカさんは5年前に事故に合って頭を強く打って以来、頭の機能がおかしくなっており、時々自分の意識とは無関係に体が動いている時があるというのです。これまで毎日ソースを買いに行っていたのも後遺症のせいでした。その話を聞いて以来正直は奇行が出たら止めるため、なるべくミカさんと一緒にいることにしました。


平日は仕事帰りのミカさんを駅で迎え、一緒に帰って晩御飯を食べて終電まで過ごします。休日も公園を散歩したり家でゆっくりしたりというミカさんの生活に正直はずっと一緒に付き合って穏やかな日々を過ごします。

そんな穏やかな日々の中でミカさんは正直を受け入れ、2人は恋人として付き合うようになりました。

正直とミカのすれ違い

正直は美術界では権威ある間宮展への出品を教授からすすめられます。しかし、作品作りの為に忙しくなるとミカさんとの時間が取れなくなることは目に見えており、断ろうと考えていたが、ミカさんからチャレンジするよう背中を押されます。


それと同時にミカさんは自分の主治医に会ってほしいと言います。主治医のミカさんの幼なじみである正二さんでした。正二さんは正直に「君と会ってから随分落ち着いてきた。事故の後遺症は一生彼女が抱えるものだけど、なるべく彼女を支えてほしい」と言われます。


その後、正直は制作中心の生活へと変わり、ミカさんの家へなかなか足を運べなくなります。それでも電話だけは欠かさず、ミカさんは「何かあったらいつでも言ってね」と言ってくれるものの、作品が自分の思うように出来ずに苦しむ姿をミカさんにぶつけることが出来ません。

そんな正直の気持ちを察したのか、日曜日でも大学で制作に取り組む正直の元にミカさんがやってきます。正直はミカさんの元で思いっきり泣いて、周りの教え通りで自分の想いが込められていなかった絵をダメにしてスッキリさせます。そして、自分の美術に対する想いをミカさんに聞いてもらうと心機一転作品作りに取り掛かろうとしますが、間宮展出品をあきらめないと聞いた後、ミカさんの姿が見えなくなります。


その後新たに作品作りに没頭する正直でしたが、バイト仲間のヤスから電話が入り、ミカが病院に運ばれたというのです。ミカは正直と会えなくなって以降また病気が重くなり、またソースを毎日買いに行くようになっていました。ソースが品切れと聞き、コンビニで暴れて病院に運ばれたのです。


病院で主治医から「君は自分自身で精一杯。彼女を救う事はできない。一緒にいても彼女の病気を重くするだけだ」と言われてしまいます。

ミカさんの過去

正直はクリスマスイヴまでには作品作りを終わらせるので、クリスマスイヴは一緒に過ごす約束をします。


一方ミカさんの主治医からミカさんについて話しておきたいことがあると食事に誘われ、ミカさんの事故までの詳細について聞くことになります。


ミカさんは主治医のお兄さんを小さい頃から慕い、高校生になると2人は付き合うようになりました。その後、ミカさんの両親変わりであったお婆さんが亡くなったことをきっかけにミカさんとお兄さんは一緒に暮らし始めます。そのまま結婚すると思っていた矢先にミカさんにとって信じられない事が起こります。


ソース好きのお兄さんでしたが、たまたまソースを切れたある日、ソースを買いにコンビニへ出かけたお兄さんが事故で亡くなってしまったのです。


大事な人を続けて2人も失ったミカさんはそれから壊れてしまいます。話しかけても反応せず、ただ死ぬのを待つかのような状態。


その状況を何とか変えようと主治医の父親である院長は一か八かで催眠治療を試みます。これにより、ミカさんの中のお兄さんの記憶を消し、つらい過去を無くすというものです。ミカさんは2年ほどかけてやっと普通の生活を送れるまでに回復。徐々に仕事を始めたりとステップを踏んでいるところで正直と出会っていたのです。


そして主治医は「彼女には君が必要だ。君が居れば心の傷は治るだろう」と言います。

主治医正二の本性

約束通り、クリスマスイヴ前に作品を完成させてミカへのプレゼントの用意も万端。長い間バイトも休んでいたので、久しぶりにバイト復帰すると、ヤスから衝撃的な話を耳にします。


ミカさんはコンビニで暴れた後日、別の男性とソースを買いにくるようになったというのです。不安になる正直ですが、自分とのクリスマスイヴを楽しみにしていると言っていたミカさんを信じてバイトが終わると急いでミカさんの家へ向かいます。

インターホンを鳴らし、出てきたミカさんは思いがけない一言を放ちます。「あなた、誰ですか?」部屋にいたのは何と主治医の羽鳥正二でした。正二が催眠療法で正直の記憶を消し、自分がお兄さんであると思いこませていたのです。


正二は小さいころからミカを好きだったのに、お兄さんしか見ないミカをずっと応援するしかない立場でした。2人が付き合い始めると、正二は2人の姿を見るのに耐えきれず、一人暮らしを始めます。しかし、ミカさんのお婆さんが亡くなった時、正二はお兄さんが自分のミカさんへの想いに気づいていたにもかかわらずミカさんと交際していたことを知ります。


もうお兄さんへの遠慮は無用と思った正二は、お兄さんからこっそり拝借したミカさん家の合鍵で家へ忍び込み、ミカさんを抱きしめ押し倒そうとします。突然のことに驚いたミカさんは逃げ、そこにやってきたお兄さんから殴られ、正二さんは再び二人の元を離れます。それからしばらくしてお兄さんが事故で亡ったのです。


その後、植物状態を改善させようと院長が催眠療法を行っていたが、裏で正二はお兄さんの携帯からミカさんに電話をかけ、お兄さんになりすまし、自分を忘れないように何度も語り掛けていたのです。そのせいで、夜お兄さんが事故にあった8時にいつもソースをコンビニに買いに行っていたことがわかります。

亡くなったお兄さんを忘れられない限り、生きている他の誰かと恋愛することはなく、ミカさんはずっと自分のものであり続けると思っていた正二ですが、思いがけず正直が現れ、彼女を奪われてしまったのです。


正直とミカさんが出会うきっかけとなった夜道で男に襲われた相手も、主治医の正二だったのです。どこからか匂ってきた線香の香りで、昔襲われた記憶が突然よみがえり、暴れだしたミカさんを助けたのが正直だったのです。

ミカさんついに崩壊、正直との別れ

正直はミカさんの催眠を解こうとミカさんに電話をかけます。正二を亡くなったお兄さんと信じているミカさんですが、朝食の目玉焼きにソースをかけていたか問いかけると、ミカさんは混乱し始めます。


正直はすかさずミカさんの元へ向かうと、これまで買い続けたソースをひたすら床に流しているミカさんがいました。死んだ恋人への想いで壊れしまったミカさんへ、「僕を見ろよ!」と叫びます。


ミカさんを救おうとしていたけども、ミカさんを壊して自分の物にしたかったのだという自分の醜い気持ちに気づき、自分に失望する正直。「ごめんなさい」と何度も謝る正直をみて、ミカさんの中の正直の記憶がよみがえるのでした。


「クリスマスイヴの約束を守れなかったけど、逃げずにちゃんと生きていくから待っていて」と言い残し、ミカさんは姿を消してしまいます。

正直とミカさん再会

ミカさんが消えて8年後。正直はミカさんが姿を消えた後に完成させた絵で間宮展で最優秀賞を受賞し、卒業後も大学に残り、准教授となり若い生徒に油絵を教える立場となっていました。さらに個展も開くこととなり、画家として順風満帆な生活。


その初めての個展で、非売品の作品を買いたいと現れたのはなんと8年も行方不明だったミカさんでした。その絵の題名は「ソース」。そこで久しぶりに再会した正直はミカさんを強く抱きしめ、再会の喜びをかみしめます。


一方でその個展の受付を買って出るなど、正直に何かと絡んでくる学生・佐伯さん。彼女はひそかに正直に恋心を抱いてちょくちょく正直の元を訪れていたのです。しかし、目の前で正直とミカさんが抱き合っている姿を目の当たりにし、失恋します。そんな佐伯さんの気持ちには全く気付かない正直でした。


ミカさんは8年の間、海外を旅行したり、旅館で住み込みバイトをする生活を送っていました。元恋人の父親、羽鳥院長に正直の載っている雑誌を見せられ、会いにいくよう背中を押され、正直の前に現れたのでした。

君とソースと僕の恋 (スターツ出版文庫) [ 本田晴巳 ]

原作とドラマの違いは?

正直とミカの出会い

原作では冒頭ミカが男に襲われ、その男が実は主治医の正二だったというのが後半ミステリーの謎解きの1つだったのですが、ドラマではバイト仲間でミカを気に入ったヤスが後ろをつけたことになっています。

新一の事故

原作で、ミカの元恋人新一は自宅からコンビニにソースを買いに出たら事故にあいましたが、ドラマは正直の地元に旅行か何かで行った時の事故ということになっています。正直が高校時代にミカと出会っていたという運命的な設定はドラマオリジナルです。

正直を慕う女性の存在

大学の友人で正直のことを密かに想う友人が登場しますが、これは原作で後半登場した教え子の佐伯さんの設定を変え、最初から登場させていると見られます。

バント活動

原作の中でミカはかなり質素な生活を送っていましたが、ドラマではバント活動をしています。バント仲間が、治療中のミカさんを助けているので、バント関連でドラマオリジナルのストーリーが予定されているのでしょう。

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